トルファン盆地の中央部に横たわる東西約100km、南北10km、平均海抜500mの山地で、最も高いところは勝金口付近で標高851mに達する。地殻の褶曲運動によって、ひだの入った高い山肌は夏場になると地表から立ち上がる陽炎によって、燃えているように見え、火焔山と呼ばれるようになった。
この火焔山は、孫悟空が活躍する物語としてでもなじみ深い「西遊記」にも登場する。燃えさかる火焔山に行く手を遮られた玄奘三蔵法師一行が、その火を消すことができるという芭蕉扇を手に入れるため、孫悟空がその持ち主である鉄扇公主と戦った話がそれだ。