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焉耆国

※古西域36国の焉耆国 現在写真(イメージ)

     
  •  焉耆(呉音:えんぎ、漢音:えんき、拼音:Yānqí)は、かつて中国(東トルキスタン)に存在したオアシス都市国家。現在の中国新疆バインゴリン・モンゴル自治州焉耆回族自治県南に離れ20kmの所にあたる。

     「四十里城」また「博格達沁古城」とも呼ぶ当時、北は烏孫、西は亀茲国、東は高昌と接し、南には尉犁国があった。国土は東西600余里、南北400余里あり、都の周囲は6~7里ある。四方は山に囲まれ、道は険しく守りやすい土地であった。奘の『大唐西域記』では阿耆尼国「あぎにこく」と記されている。

     気候は寒く(『大唐西域記』では温和としている)、土田は肥沃で、稲、粟、菽(まめ)、麦、黍(きび)、棗(なつめ)、葡萄、梨、奈(からなし)があり、蒲萄酒を作る。家畜は駝、馬がいる、養蚕をするが糸にはせず、わたにしておく。

    焉耆国は匈奴や烏孫のような遊牧民族ではなく、城郭に住む農耕民族であった。男性は髮を短く切りそろえ、頭巾を用いず、首飾りをする。衣服は木綿と毛織物を身につける。仏教を信奉しているが、“三種の浄肉”によって肉を口にする。また、音楽を好む。宗教は天神(シャーマニズム)と仏教を信奉する。尤重は2月8日と4月8日、その国はすべて釈教(仏教)に依る。伽藍(がらん)は十数か所にあり、僧侶は3千余人いて、上座部仏教の説一切有部を学ぶ。戒行の規律は勤勉である。 

     現在の焉耆県は総面積2430km²、総人口は152172人がいる、特産は唐辛子、クミン、甘草など。